鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

一般文庫

命売ります

十八日付けの朝刊の広告欄に出ていた広告がずっと気になっていて、書店でもおすすめのポップ広告にものせられてしまってつい購入。 三島由紀夫の『命売ります』 能動的に死のうと思ったら死ねなかったから、今度は受動的な方法を考える羽仁男は「命売ります…

第四権力 巨大メディアの罪

経済小説は映像化されている作品も多いので、わりと好きなジャンルですが、高杉良の作品を読んだのはこれが初めてです。 『第四権力 巨大メディアの罪』 行政、立法、司法に次ぐ権力として「メディア」を第四の権力として捉えたものです。でも、メディアは「…

八甲田山死の彷徨

関東地方の梅雨明けが発表になり、夏本番となりました。体温並みの猛暑日にはこんな小説が暑さを和らいでくれそう。毎年夏になると再読したくなる一冊があります。 『八甲田山死の彷徨』 日露戦争の前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験とも言える訓練が…

夢を売る男

なにかと話題の百田尚樹氏の作品。 『夢を売る男』 百田氏の作品はこれが初めてです。 自費出版(作品では共同出版)をテーマに、出版界、作家、作家希望(フリーター、有閑マダム、団塊世代の定年退職者など)の人たちについて、編集長の牛河原を通して、す…

巨大訴訟

リーガル・サスペンスのジョン・グリシャムの作品 『巨大訴訟』 大手製薬会社のコレステロール低下剤をめぐって、小さな法律事務所がお金目当ての集団訴訟を起こします。大手事務所を飛び出したディビッドがひょんなことからその小さな事務所に勤めることに…

火の粉

初めて雫井脩介の作品を読みました。 書店で平置きされていて人気の一冊となっていて、本書の内容紹介を見ておもしろそうだったので購入。電車の中で読み始めましたが、帰宅してからも先が気になって、その後一気に読んでしまいました。 アマゾンのレビュー…

マネー喰い

新聞を読む側の私は情報を受け身で得ています。でも、新聞記者たちがどのような取材を経て記事にしているのかまではわかりません。政治家を取り囲んでレコーダーを突き出して質問したり、背後に聞き耳立ててメモを取っている姿をテレビで見ても、それだけで…