鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯

 8月に入って、夏休み真っ盛り。どこのテーマパークも賑わっているのではないでしょうか。

 世界的に有名なネズミの国が日本にオープンした翌年、私はそこの新入社員でした。4月入社式を控え、3月中旬ごろから研修が始まった記憶があります。その少し前に研修予定表やその他の書類とともに一冊の本が送られてきました。

ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯』

ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯

 研修最終日までにこの本の読書感想文を提出することが記されていました。私は入社試験のためにすでにこの本を読んでいたので、同じ本を2冊所有することになってしまいました。

 ウォルトの少年時代からはじまり、青年になってからは第一次世界大戦でヨーロッパへ赴き、帰国後、アニメーション制作に取り組むわけですが、オズワルドというウサギのキャラクターがヒットしたものの版権でトラブってしまいます。この経験により、ディズニーはライセンス管理を徹底するようになりました。ウォルトの兄弟をはじめ、家族の協力も事業成功の鍵になっています。

 ディズニー・キャラクターたちの商標料、著作物のロイヤルティなどを管理した会社も60年代には立ち上げていたわけですから、それらを生み出すクリエーターたちも大事にしていたとも言えます。

 創造、つまりその過程も含めて新しいことを創り出すことに対する意識がとても深いと感じた一冊です。 

 絶版になったかと思ったら、復刻版として表紙がリニューアルされていました。

ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯 完全復刻版