久しぶりに映画館へ出かけました。地元のシアターはどの洋画も吹き替えが多く、字幕があっても最終上映時間がほとんど。あえて夜に出かける気もなくすっかりご無沙汰。今回、気になった作品が映画化され、地元のシアターも字幕版上映だったので観てきました。
『ボブという名のストリート・キャット』(原題:A Street Cat Named Bob)
ジェームズ・ボーエン著
著者の体験を綴った実話。主人公ジェームズ・ボーエンはホームレスのジャンキーで、ボブという茶トラ猫との出会いによって、人生をやり直せたというお話。以前、試し読みをしたものの、そのままになっていた作品です。
映画の方は『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』というタイトルです。
作品の中で垣間見えるイギリス社会の貧困層の生活はやはり厳しいものがあります。薬に溺れるジェームズは自業自得といえばそれまでですが、それでもなんとかやり直したいという気持ちをソーシャル・ワーカーが親身にサポートします。路上ライブやビッグ・イシューの販売など、ボブと一緒に生活の立て直しをはかる姿はひたむきです。
猫一匹でこんなに事態が変わるのかと思ったけれど、人とペットとの関わり方が成熟しているイギリスなら、こういうこともあり得るのかもしれません。
キャサリン妃がプレミアに来場!『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』予告編
劇中、ジェームスの演奏を聴いていた中年女性が、「茶トラは意志が強いのよ」と言うシーンがありました。以前も触れましたが、カナダのアパートで隣の男性が飼っていた茶トラのCouger、その人も同じことを言ってたことを思い出し、ボブを見ながら懐かしい気持ちになった作品でした。
<追記>
Movie scriptを検索したらその中年女性の台詞を見つけました。脇役ながら彼女の台詞は印象深く残っています。
I had a ginger tom just like him, once. Loved him with all my heart.
He's got a mind of his own. Well, that's the point.
The gingers got wills like iron, they are.
Mine wouldn't leave my side till his last breath.
You've got yourself a lovely partner there.
Better friends than people they are.
Believe me.
*ginger: 茶トラ