鈴の本箱

本のこと(ネタバレあり)、日々の雑感(覚書)

通い猫アルフィーの奇跡(ラジオドラマ)

 『通い猫アルフィーの奇跡』を読んだのが1年以上前。

 今度はラジオドラマとして登場です。

1月27日の放送を聞き逃してしまったのですが、2月5日まで聞き逃し配信があるのでさっそく聴いてみました。

 読書ではキャラクターたちのキャスティングは読み手が決めて読み手だけが楽しめる世界。ドラマとなるとその作り手のイメージ、声優たちの声、息遣い、間などがリアルに表現されるので、読書で得た感触とは異なります。それは新鮮でもあり、時にはがっかりすることもありますが、それだけ作品の捉え方が豊富なのかもしれません。

 今回、アルフィーの声はちょっと甘くてハンサムな印象でした。最初の飼い主マーガレットはかわいい感じのおばあさんの声です。(個人的に好みではなかったのが、ジョナサンの声...)

 聴いていると、「かわいい、スィート、やわらかい、あたたかい」といった雰囲気を感じます。これはマスコミなどで取り上げられる猫のイメージなのかもしれません。

 バンクーバーのアパートでお隣さんが飼っていた茶トラの猫。当時はまだ仔猫で、私が「かわいいですね(adorable)」と飼い主に言ったとき、「そう、で、かっこいいだろ?(Yup, and cool, huh?)」と返されました。また、スイス人のクラスメートも「猫の方が好きだな。だってクールだろ?」。

 「かわいい」ではなく「クール」。

 「人に媚びないからクールってこと?」と聞き返すと「人との共生を考えたとき、飼い猫として適応しつつ、一方でちゃんと自立していると思わない?それに、ライオン、トラ、ヒョウ、ジャガーとか、あの猛獣の流れを受け継いでいると思うと、かわいいよりかっこいいだよ」と言われました。

 そのことが潜在的にあったのか、この作品の私の脳内キャスティングはヒトもネコもさばさばした感じで声のトーンも低め(笑)。

 芥川賞作家の羽田圭介が『スクラップアンドビルド』のオーディオ版発売のときに、自分のイメージとは違った主人公の声だったので、リライトされた作品に感じたというような発言をしていましたが、今回のラジオドラマも原作をもとに脚本化したわけですから、別作品として楽しむのもありですね。