鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

ステロイド薬治療

 免疫疾患で服用中のステロイド。副作用は覚悟していたものの結構キツイ。ムーンフェイスをはじめ、耳鳴り、発汗、食欲亢進、筋痛、etc...。

 ステロイドの副作用についてブログやスレッドをのぞいては、同じ辛さをそこで共有できるのは同病相哀れむではないが、メンタル面では助けになっていた。ただ、私の中でふとしたときに負の感情が働いているとき、共有している情報によって、自分のベクトルがマイナスに向いてしまうことがある。

 例えば、「私の担当の先生はこういう治療方針だった」とか、「長期間かかるといわれたが、自分は早く回復した」とか、受け止める私の気分がネガティブだと、自分はどうしてまだ回復しないんだろうとか、今の治療は自分に合ってるのだろうかと、現状を不安視してしまう。人によって症状は様々なわけで、治療もそれぞれ異なるわけだから比べる必要はないとわかっていても気分が落ちこんでしまう。

 そもそも私が相談すべきは現在の担当医であって、ときには調剤薬局の薬剤師にも相談ができるのだ。門前に一番近い薬局の薬剤師は「薬の福太郎」の薬手帳を出したら鼻で笑ったので、別の門前薬局に移った。そこの薬剤師たちは「薬の福太郎」の薬手帳を出しても表情一つ変えない。回数を重ねると今までの処方を時系列で把握していて、大学病院との連携もとれているし、難病申請や更新のことも話してくれる。こういう薬剤師と話せる機会を上手に活かすべきだと思ったし、自分がいいと思う薬剤師に出会うまで調剤薬局を転々としてもいいと思えた。

 そこの薬剤師が「ご自分の飲まれている薬はきちんと理解されたほうがいいですよ。こういった副作用のあるお薬の場合は特に。」とアドバイスをくれたので、さっそくお勉強ということで見つけた一冊。

ステロイド薬治療』 長井苑子著 (最新医学新書)

ステロイド薬治療―Q&Aステロイド薬の正しい知識 (最新医学新書14)

 「ステロイド薬とはどういうものか」から始まり、ステロイドホルモンについての基礎知識、治療薬としてどのように使われるのか、その働きはどうなのか、副作用についてなど、すべてQ&Aで書かれているので、目次で知りたい部分をピックアップして読めるので便利。

 本書の中で、

 (ステロイドは)よく使い方を理解した医師と、よく薬とホルモンとの関係を理解した患者との二人三脚が必要です。 

 医師との信頼関係は必須。地元の開業医との信頼関係は散々な結果だったので、現在の担当医に私は信頼を寄せている。素人質問にも真摯に答えてくれるからだ。だからこそ、ネットや噂話的情報に惑わされることなく、医師の指示のもと、主体的に正しい知識を得ることがいかに大切であるかを改めて実感した一冊である。