鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

非色

再読したい本の一冊に有吉佐和子著の『非色』があります。 1967年に初版された古い作品で差別がテーマになっています。現在でもヘイトスピーチやら数々のハラスメントなど、差別に関する問題がニュースで取り上げられているのをみると、誰の心にも「差別」は…

翻訳夜話

外資系法律事務所に勤めていたころ、親しかった翻訳チームの同僚から、翻訳の苦労話をよく聞かされました。法律文書ですから一字一句の解釈の違いは大きく影響しますし、かといって直訳すると文章としておかしくなるし、それを直すことで、原文と離れていな…

スクラップ・アンド・ビルド

羽田圭介著『スクラップ・アンド・ビルド』読了。 広告や書評を先に読んでしまったせいか、読む前と読了後と違う印象を持ちました。(以下、ネタバレ) 主人公の青年、健斗はカーディーラーを退職後、資格試験の勉強をしながら再就職活動中。同居する祖父は…