鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

2017-01-01から1年間の記事一覧

道は開ける

私にとって「困った時の」一冊。 『道は開ける』デール・カーネギー著 気分の波によって些細なことで悩み始め、ずんずんと深みにはまるときがあって、なにも解決を得られずに時間を無駄に過ごしてきました。相談できるような親しい人もいないし、最終的にデ…

秘書は秘密の恋人

ハーレクインの独身富豪クラブシリーズの第2弾 『秘書は秘密の恋人』画:藤木和子 原作:ミランダ・リー 「独身クラブ」のメンバー、一人目は『億万長者の冷たい誘惑』 のセルジオ。今回は二人目となるアレックスとなります。 セルジオとジェレミーとで創業…

Christmas Stories 2017 愛が輝く聖夜

ハロウィンが終わってクリスマス商戦。ハーレクインも然り。 クリスマス・シーズンをベースにしたロマンス4作品をまとめた一冊。毎年季刊で出ていたらしく、今年初めて読んでみました。こういった特集ものは読んだことのない作家と出会えるのも楽しみです。…

億万長者の調教術

久しぶりにハーレクイン・ネタです。 『億万長者の調教術』画:藤木和子 原作:イヴォンヌ・リンゼイ 前回も「億万長者の〜」というタイトルだったような...(笑)。 (以下ネタバレ) リチャードの会社が主催するポロ大会で、彼は馬の調教師のキャサリンと…

運慶展

「お寺の本堂の一番奥まった暗いところにあって、ほこりだらけで、すすけていて、決して近よってはいけないもの」。子供のころの私は仏像に対してこんな意識を持っていました。 大人になって、ニューヨークのメトロポリタン美術館で、フロアの真ん中に展示さ…

必死すぎるネコ

重たいテーマが続いたので、気分を変えて楽しい本を。表紙を見たとたん思わず頬が緩んでしまった写真集。 『必死すぎるネコ』写真:沖 昌之 写真家の沖 昌之さんは『ぶさにゃん』でおなじみです。糸井さんのコピーもいいですね。 ここに出てくるネコたちは野…

キレる私をやめたい

キレやすい人を見たとき、若い時はただドン引きするだけでしたが、年齢を重ねるにつれて、私もいずれこうなっちゃうのかな…と思うようになり、現在に至っては身近なことに感じます。 つい最近、キッチンのシンクに向かって小鉢を力いっぱい投げつけて粉々に…

他人を支配したがる人たち

どんな場所でもやっかいな人はいるものですが、つい最近まで、近所の年配女性(以下、Aさん)にかなり悩まされました。なんとか対策はないだろうかと、手にとったのがこの一冊。 『他人を支配したがる人たち』ジョージ・サイモン著 秋山勝訳 原題は『In shee…

ボブという名のストリート・キャット

久しぶりに映画館へ出かけました。地元のシアターはどの洋画も吹き替えが多く、字幕があっても最終上映時間がほとんど。あえて夜に出かける気もなくすっかりご無沙汰。今回、気になった作品が映画化され、地元のシアターも字幕版上映だったので観てきました…

通い猫アルフィーとジョージ

アルフィーシリーズ第3弾『通い猫アルフィーとジョージ』レイチェル・ウェルズ著読了。 アルフィーが人間の男だったら、きっと惚れてます(笑) スーパー・ヒーローじゃないし、かといって間抜けなわけでもなく、とても気持ちに正直で好感がもてる性格は、…

ノーサンガー・アビー

ジェーン・オースティン没後200年を機に、イギリスの10ポンド札がチャールズ・ダーウインからジェーン・オースティンに替わるニュースを聞いて、そういえば彼女の作品をちゃんと読んだことがないことに気づきました。『高慢と偏見』を映像で見たとき(真剣に…

億万長者の冷たい誘惑

藤田和子さんが描くハーレクインのキャラクターが好きで、今回新刊が出たというので原作より先にこちらから読みました。 『億万長者の冷たい誘惑』 原作:ミランダ・リー (以下ネタバレ) 主人公ベラはミュージカル女優として成功しているものの人生に行き…

吾輩は猫であるノート その後

朝日新聞に掲載されていた『吾輩は猫である』が3月に終了してから3ヶ月が経ちました。 掲載開始を機に発売された「吾輩は猫であるノート」を購入したことをブログに書いたときは、テンションが上がり気味でした。 mtwood.hatenablog.com しかし、この時点…

汚染訴訟

久しぶりのリーガル・サスペンス。 ジョン・グリシャム著 『汚染訴訟』(原題:GRAY MOUNTAIN) リーマン・ショックで揺れているニューヨーク。ビッグ・ロー(大手法律事務所)の一つ、スカリー&パーシングの入社3年目のアソシエイト、サマンサ・コーファ…

なぞり猫

書店で見かけてはやる気満々で買った「ぬり絵本」も数ページで挫折。そんな反省もなく懲りずに「なぞるだけなら簡単かも〜。猫かわいい〜」と衝動買いした一冊。 鳴海堂出版『描いて楽しい なぞり猫』イデタカコ著 うすく下書きされた線をなぞるだけ。お好み…

介護ビジネスの罠

2月の下旬、母は自宅に戻る際、あと少しで玄関というところで階段を踏み外し腰を強打しました。打ち身だと思っていたのですが、あまりに痛みが続くので病院へ行くことになりました。しかし、我が家は中層マンションで階段のみ。その階段が降りられないので…

冬のウェディング

ベティ・ニールズ9冊目読了。マーケットプレイスで買いまくった手持ちのベティ作品では最後の一冊となりました。 『冬のウェディング』原題は『Winter Wedding』 これもベディ作品のパターンがあります。ヒーローはオランダ人の医者レニエ・ユレス・ロメイ…

人工知能 

昨年の東京国際ブックフェアで見つけた一冊。今考えると、どうしてこれを選んでしまったのか...(笑)。 『人工知能 人類最悪にして最後の発明』(原題:『Our Final Invention -Artificial Intelligence and the end of the Human Era』) ジェイムズ・バラ…

忘れがたき面影

ベティ・ニールズ8冊目読了。 『忘れがたき面影』 原題は『A Christmas Wish』。映画でも小説でもそうですが、原題と邦題が全く異なると、読む前に想像する内容が異なることがよくあります。今回の「忘れがたき面影」は、主人公には過去に忘れられない恋人…

老人と海

ハーレクインはちょっとお休み(笑)。 思春期に入ったころに読んだ古典作品を再読。当時、「この漁師のようにあきらめない勇気を持ちたい」などと先生受けのする青臭い感想文を書いていたことを思い出してしまいました。 『老人と海』アーネスト・ヘミング…

愛は深く静かに

ベティ・ニールズ7冊目読了。 『愛は深く静かに』 原題は「The Quiet Professor」 「寡黙な教授」というタイトルの通り、今回のヒーロー、オランダ人のヤケ・ファン・ベルフェルトの職業は病理学部の教授で、医師でもあり、そして母国オランダでは男爵とい…

聖夜に祈りを

読み終えてからかなりの日数が経ってしまいましたが、ベティ・ニールズ6冊目読了。 『聖夜に祈りを』 原題は『Always and Forever』。「いつも変わらず永遠に」というタイトルだけでハッピーエンドを予感させてくれます。 いつものネタバレですが、まとまり…

コテージに咲いたばら

年末に読み終えたベティ・ニールズ5冊目。 『コテージに咲いたばら』 原題は『An Innocent Bride』「純真無垢な花嫁」というのは少しベタに思えます。ストーリーでは、コテージに植えられたバラが主人公二人の演出に一役買っているので、この邦題もありだと…