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鈴の本箱

本のこと、あれこれ(覚書)

コテージに咲いたばら

外国文学・語学 ハーレクイン

 年末に読み終えたベティ・ニールズ5冊目。

 『コテージに咲いたばら』

コテージに咲いたばら ハーレクイン・ロマンス

 

 原題は『An Innocent Bride』「純真無垢な花嫁」というのは少しベタに思えます。ストーリーでは、コテージに植えられたバラが主人公二人の演出に一役買っているので、この邦題もありだと思いました。

 幼い頃に両親を亡くし、伯母と田舎のコテージ暮らしをしているヒロイン、カトリーナ。ある日、買い物帰りに、乱暴な運転をするバイクに接触して自転車ごと倒れてしまい、軽い傷を負ったカトリーナを、車で通りかかったヒーロー、グレンヴィルが介抱するところから始まります。この時点でグレンヴィルは美しいカトリーナに一目惚れしたようです。

 さて、今回もヒーローの職業は「ドクター」で血液学の「第一人者」、そして車も「ベントレー」。個人的には、ミニ・クーパーで意表をついてほしいところですが、ミスター・ビーンと同じ車種になってしまいますもんね(笑)。

 転倒したカトリーナは走り去ったバイクに怒りを表して少し興奮気味。応急処置を施したのち、彼女の自宅まで送ろうと車に乗せたとたん、緊張がほぐれたのかカトリーナは泣き出し、ハンカチを差し出すグランヴィルでした。ティッシュではなくハンカチっていうのが英国紳士なんでしょうかね。

 一緒に住んでいる伯母が留守なため、カトリーナを一人にしておくのは心配になったグランヴィルは伯母がくるまで彼女の家にとどまり、警察に事故の連絡をしたり、地元の医師と連絡をとったりと、とても親切な紳士ぶりを発揮するのですが、伯母が帰宅し、礼儀正しくグランヴィルにお礼を言うものの、ランチも出さずに帰してしまい、それきりとなってしまいます。しかし、のちにこの伯母は白血病にかかりグランヴィルの診察を受けることになります。やがてその伯母が亡くなり、一人コテージで暮らすカトリーナを心配したグランヴィルは、何かにつけてコテージを訪れて、そして....。というベタな展開です。

 ライバルはグランヴィルと同じ病院に勤める研修医のモーリーン。カトリーナの地元のマナーハウスのレディ・トラスコットの姪でもあります。モーリーンの片思いなんですが、マナーハウスまでグランヴィルの車で送ってもらったり、レディ・トラスコットが「グランヴィル医師がモーリーンを評価してくれて...」と言ったことが、親密な二人というようなうわさとなり、幾度となくカトリーナの耳にも入ります。

 カトリーナは彼の好意はあくまで医師としての義務や親切心でしか過ぎないと思い、自分の気持ちに気付きながらも、つまらない噂を気にして彼に対して頑なな態度になってしまいます。最初はそんなカトリーナにとまどうグランヴィルですが、それでも焦らず少しずつ彼女の心を解きほぐしながら、自分の好意を示していくあたりは大人だなと思いました。最後はベタなハッピーエンドでしたが、モーリーンの挑発にカトリーナが言い返すあたりは、過去4冊のヒロインの中では気骨が感じられて良かったです(笑)。

 

 余談ですが、この作品をコミック化した作品を電子書籍の「立ち読み」でのぞいたら、自分が描いていたイメージとは異なる主人公でした。

 以前、羽田圭介氏が彼の作品がオーディオ・ブックになったときに、「僕のイメージした声とは違っていたので、同じ作品でありながら、リライトされた気分」と言っていたのを思い出しました。

 個人的には一番ギャップが大きかったのは「アルプスの少女ハイジ」です。絵本の挿絵の影響もあってか、私の描いていたハイジのイメージはAlbert Ankerが描くような三つ編みおさげの少女。アニメのハイジを見たとき、おてもやんほっぺとパッツンおかっぱで「ええっ?!」と衝撃でした。しかもそのハイジ、今や家庭教師のトライですもんね(爆)。

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