鈴の文箱

日々の雑感(覚書)、本のこと(ネタバレあり)

2015-01-01から1年間の記事一覧

知性とは何か

本日、なんとか読了。 『知性とは何か』 反知性主義に流されないための具体的な提言が幅広い分野にわたっている一冊です。おそらく、本書の半分も私の頭で理解できていないかもしれませんが、覚書として書き綴っていこうと思います。 著者は現在の日本に蔓延…

八甲田山死の彷徨

関東地方の梅雨明けが発表になり、夏本番となりました。体温並みの猛暑日にはこんな小説が暑さを和らいでくれそう。毎年夏になると再読したくなる一冊があります。 『八甲田山死の彷徨』 日露戦争の前夜、厳寒の八甲田山中で過酷な人体実験とも言える訓練が…

タイムリミット

先日書いた記事「キャラメルを食べながら小説を読もう」で読みかけだった浅井リョウ著『タイムリミット』を読了しました。 読了。つまり、私はこの暑さの中、森永のココナッツミルクキャラメルを二箱も買ってしまったということです。夏のキャラメルは抵抗が…

食う寝る坐る永平寺修行

最近、ハマっているテレビ番組の「ぶっちゃけ寺」。僧侶たちが、タレントに突っ込まれながらも、わかりやすくお寺の歴史やお墓や法要について話をされるのを楽しんで見ています。 母方の実家は曾祖父まで小さいお寺を営んでいましたが、祖父の代になって、私…

政治・経済用語集

『知性とは何か』(佐藤優著 祥伝社新書)を読み始めましたが、熟読するには政治、経済、国際関係などの用語の正しい理解が必要と感じ、ネット検索で調べるにも多くの情報から正しいのを選ぶのはかえって手間がかかるし、学術専門書など、私の意識が遠のくこ…

夢を売る男

なにかと話題の百田尚樹氏の作品。 『夢を売る男』 百田氏の作品はこれが初めてです。 自費出版(作品では共同出版)をテーマに、出版界、作家、作家希望(フリーター、有閑マダム、団塊世代の定年退職者など)の人たちについて、編集長の牛河原を通して、す…

巨大訴訟

リーガル・サスペンスのジョン・グリシャムの作品 『巨大訴訟』 大手製薬会社のコレステロール低下剤をめぐって、小さな法律事務所がお金目当ての集団訴訟を起こします。大手事務所を飛び出したディビッドがひょんなことからその小さな事務所に勤めることに…

読書の技法

先日出かけた「東京国際ブックフェア」のセミナー・イベントで、読書推進セミナー、佐藤優氏の「『知』の読書術 公開ライブ」に参加しました。 講演では『読書の技法』の内容にも触れ、本の選び方や書店員の活用など参考になる話もありました。 私は最初のペ…

ブックカバーLove

今日は「東京国際ブックフェア」へ出かけました。 数年ぶりに出かけたフェアですが、デジタルコンテンツや電子出版の展示がずいぶん増えて、書籍の展示は少ない印象を受けました。ちょっとさびしいですね。 ぶらぶらとブースをのぞいていたら、ブックカバー…

おおやさんはねこ

書店の児童書コーナー。福音館書店や岩波少年文庫は懐かしい作品があるので、背表紙のタイトルを眺めるだけでも楽しめる場所です。そこでタイトルにひかれて立ち読んだら面白くなってはまってしまった一冊がこれ。 『おおやさんはねこ』 三木卓の作品です。…

さよなら、お母さん:墓守娘が決断する時

手元にありながら、テーマが重いのでなかなか読めずにいた本。今日は午後から時間がとれたので、一気に読むことができました。 『さよなら、お母さん:墓守娘が決断する時』 真っ赤な装丁にド〜ンっとインパクトのあるタイトルです。 本書では、あるストーリ…

人間の関係

もうすぐ7月。来週は「東京国際ブックフェア」が開催されます。 2008年7月に行われた「東京国際ブックフェア」で、五木寛之氏の講演を聴きました。講演のお題はこの本のタイトル『人間の関係』。 作家の講演会はこれが初めてでしたが、とてもいい講演でした…

塾経営成功への軌跡―フランチャイズで急成長する「明光義塾」の秘密 完全個別指導で塾ビジネスをリードする!

今朝、ゴミ出しの帰りにのぞいたポストに入っていた「個別指導の明光義塾」のDM。なんかゴロゴロするものが入っていると思ったら、オリジナルのシャープペンシルと消しゴムのセット。しかもクォリティは結構高め(メーカーは不明)。 隣町に新規オープンする…

キャラメルを食べながら小説を読もう

巷で話題のココナッツ。 私は「ココナッツLOVE」とはいきませんが、結構好きと言えます。ココナッツサブレとかココナッツをまぶしたドーナツとか、なんとなく選んでいるのがココナッツ味です。 今日、スーパーで見つけた森永製菓の「ココナッツミルクキャラ…

競争しない競争戦略

春に東京ビッグサイトで行われた「ホビーショー」に出かけたとき、手工芸関連のメーカーがいくつも出展していました。プラモデルの「TAMIYA」、ボンドの「コニシ」、カッターの「オルファ」などなど、馴染みのある製品の企業も多く見られました。企業名は知…

赤毛のアン

モンゴメリの『赤毛のアン』。夏休み文庫フェアではレギュラー・メンバーとも言える一冊です。 数ある楽しいエピソードの中の一つが「虚栄の果て(Vanity and Vaxation of Spirit )」。 赤毛にコンプレックスを持つアンが、マリラの留守中、イタリア人の行…

火の粉

初めて雫井脩介の作品を読みました。 書店で平置きされていて人気の一冊となっていて、本書の内容紹介を見ておもしろそうだったので購入。電車の中で読み始めましたが、帰宅してからも先が気になって、その後一気に読んでしまいました。 アマゾンのレビュー…

ジェーン・エア

シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』。1847年に刊行ですから、150年以上も読まれている作品です。 この作品は舞台、ドラマ、映画でも数多く演じられていますが、ヒロインのジェーン役を演じる女優さんは美しい方たちばかり。原作では、ジェーンは美…

オールカラー版 世界の童話

生まれて初めて読んだ本、つまり読み聞かせではなく自らページをめくって読んだ本は何かと聞かれたら、小学館の『オールカラー版 世界の童話』全30巻と答えるでしょう(歳がバレちゃいますね)。幼稚園に入った頃に母親がパート勤めを始めたので、4、5時間…

娘の結婚運は父親で決まる

家族関係に焦点を当てた書籍が目立つようになりました。家族を「病」とした視点で書かれた本もあって、こんなに世の中は「病」んでるのかと思うと気が滅入りそうになります。 『娘の結婚運は父親で決まる』は父親と娘の関係に焦点をあてたもので、著者の調査…

パンとスープとネコ日和

『かもめ食堂』の著者、群ようこの作品。こちらも映画化されました。 出版社勤めをしていた主人公、アキコは母の死後、仕事を辞めて母のお店をリニューアル・オープンさせます。以前の店の面影なく、メニューも一新。日替わりでサンドイッチ、スープ、サラダ…

カーネギーの名言集

アマゾンで「名言集」と検索すると数多くの商品がヒットされます。アニメや漫画のキャラクターたちも偉人に劣らず名言を残してくれる時代です。最近の名言集のタイトルを見ると、「心に響く」、「人生を変える」、「成功へ導く」とか、「愛の奇跡がおきる」…

日本の食生活全集

むかしむかし、あるところにおばあさんとおじいさんが住んでいました。おばあさんは囲炉裏に鍋をかけてコトコト煮込んでおりました...。 そんな雰囲気が漂う郷土食を紹介した『日本の食生活全集』。 何年か前の東京国際ブックフェアの農産漁村文化協会(農文…

マネー喰い

新聞を読む側の私は情報を受け身で得ています。でも、新聞記者たちがどのような取材を経て記事にしているのかまではわかりません。政治家を取り囲んでレコーダーを突き出して質問したり、背後に聞き耳立ててメモを取っている姿をテレビで見ても、それだけで…

ブックカバーとしおり

電子書籍が普及する中、アナログな私は紙の本派。ブックカバーやしおり選びは読書前の楽しみでもあります。 カバーの良さは本の汚れを防ぐのはもちろん、電車やバスの車内で読んだりするときにちょっと恥ずかしいタイトル(ってどんなタイトル?!)を隠してく…

般ニャ心経

最近、本屋さんにいくと、悟りや癒しの本が増えてきている気がします。それは私がそれらを必要としているから目がいくのか、それともキャッチーなコピーの帯やPOP広告に釣られているのか定かではありませんが、その中には宗教的な本も含まれていて「般若心経…