先日出かけた「東京国際ブックフェア」のセミナー・イベントで、読書推進セミナー、佐藤優氏の「『知』の読書術 公開ライブ」に参加しました。
講演では『読書の技法』の内容にも触れ、本の選び方や書店員の活用など参考になる話もありました。
私は最初のページを読んで本を選ぶことが多いのですが、これは中学校のときに先生から教わったやり方です。しかし、佐藤氏は真ん中を読むことを薦めています。
なぜ、真ん中あたりのページを読むのがいいのかというと、本の構成として、初めの部分は「つかみ」として読者をいかに引き込むか、著者と編集者が工夫しているところであり、最終部の結論は、通常、著書が最も述べたいことを書いているので読みやすい。そうなると真ん中はその本の弱い部分であるから、それを読むことでその本の水準がわかる。
ということは、私は「つかみ」に引き込まれて選んでいたということになります(笑)。確かに、最初はおもしろかったのに途中からつまらなくなったというのは心当たりがあります。
講演を聴いて、佐藤氏は、一字一句を噛みしめて、行間の香りを嗅ぎ、文章を消化する。それが血となり肉となって、知識を身につけた人という印象を持ちました。一方で、自分の「読む」ことがいかに浅いかを痛感しました。今さらながらそんなことに気づいただけでも大きな収穫でした。
講演では『知性とは何か』の内容にも触れていたので、読んでみようと思います。